Android StudioでPixel Tabletのエミュレータを使おうとしたところ、なかなか起動しないうえに、ようやく起動したと思ったら今度はインターネットにつながらないという問題に遭遇しました。
Chromeを開いても、
No internet
の表示。
Android Studio側のプロキシ設定を変更したり、エミュレータをCold Bootしたり、Wipe Dataしたりしましたが改善せず。
最終的には、Android Emulatorの新しいWi-Fi方式が原因だったようで、従来方式へ戻すことで解決しました。
環境
今回使用していた環境は以下です。
- Android Studio Quail 3 | 2026.1.3 Patch 1
- Android Emulator 37.1.11
- Pixel Tablet
- Android 15 / API 35
- Windows
症状
Pixel Tabletのエミュレータ自体は起動します。
ところがChromeを開くと、
No internet
となり、Googleにもアクセスできません。
最初はDNSかプロキシの問題かと思いました。
Android Studioの
設定 → 外観&振る舞い → システム設定 → HTTPプロキシ
も確認しましたが、プロキシを無効にしても改善しませんでした。
DNSを指定してエミュレータを起動する方法も試しました。
& "$env:LOCALAPPDATA\Android\Sdk\emulator\emulator.exe" `
-avd Pixel_Tablet `
-dns-server 8.8.8.8,8.8.4.4 `
-no-snapshot-load
しかし、これでもインターネットにはつながりません。
ADBで調べたらWi-Fi自体が死んでいた
そこでADBからPixel Tabletのネットワーク状態を確認しました。
まず接続されているエミュレータを確認。
& "$env:LOCALAPPDATA\Android\Sdk\platform-tools\adb.exe" devices
結果は、
List of devices attached
emulator-5554 device
となっており、ADBから端末自体は認識されています。
次にWi-Fiの状態を確認。
& "$env:LOCALAPPDATA\Android\Sdk\platform-tools\adb.exe" -s emulator-5554 shell ip addr show wlan0
すると、
wlan0: <NO-CARRIER,BROADCAST,MULTICAST,UP>
state DOWN
となっていました。
さらにルーティング情報を確認。
& "$env:LOCALAPPDATA\Android\Sdk\platform-tools\adb.exe" -s emulator-5554 shell ip route
何も表示されません。
直接Google DNSへPingを飛ばしても、
& "$env:LOCALAPPDATA\Android\Sdk\platform-tools\adb.exe" -s emulator-5554 shell ping -c 3 8.8.8.8
結果は、
connect: Network is unreachable
でした。
つまり、
DNS以前の問題。
Pixel Tabletの仮想Wi-Fi自体がネットワークにつながっていませんでした。
WiFiPacketStreamを無効にしたら直った
調べていくと、最近のAndroid Emulatorでは新しいWi-Fiネットワーク方式が使われています。
どうも今回の環境では、これとうまくかみ合っていなかったようです。
Pixel Tabletを終了し、PowerShellから以下のコマンドで起動しました。
& "$env:LOCALAPPDATA\Android\Sdk\emulator\emulator.exe" `
-avd Pixel_Tablet `
-feature -WiFiPacketStream `
-dns-server 8.8.8.8,8.8.4.4 `
-no-snapshot-load
すると、
普通にインターネットにつながりました。
さらに確認すると、今回必要だったのはほぼこれだけでした。
& "$env:LOCALAPPDATA\Android\Sdk\emulator\emulator.exe" -avd Pixel_Tablet -feature -WiFiPacketStream
これでも問題なく通信できました。
どうやら原因は完全にWi-Fi周りだったようです。
ところがAndroid Studioの「△」から起動すると再発
これで解決!
……と思ったのですが、まだ終わりませんでした。
PowerShellから起動すればネットにつながるものの、Android StudioのDevice Managerにある右向きの△ボタンから普通に起動すると、またNo internetになります。
当然といえば当然で、Android Studioから普通に起動すると、
-feature -WiFiPacketStream
が付いていないからです。
毎回PowerShellから長いコマンドを入力するのは非常に面倒。
そこで設定を恒久化しました。
advancedFeatures.iniで恒久設定
Windowsの場合、以下のフォルダを開きます。
C:\Users\<ユーザー名>\.android
私の場合は、
C:\Users\Hittou\.android
でした。
ここに、
advancedFeatures.ini
というファイルを作成します。
拡張子が、
advancedFeatures.ini.txt
にならないように注意します。
中身はこれだけです。
WiFiPacketStream = off
保存後、エミュレータを完全終了。
念のため最初だけCold Bootしてから起動しました。
すると今度は、
Android StudioのDevice Managerにある普通の△ボタンから起動してもインターネットにつながるようになりました。
ようやく解決です。
今回の結論
今回の症状では、
- エミュレータは起動する
- Chromeは「No internet」
- DNSを変更しても直らない
- プロキシを変更しても直らない
wlan0がNO-CARRIERip routeが空ping 8.8.8.8すらNetwork is unreachable
という状態でした。
最終的な解決策は、
WiFiPacketStream = off
を、
C:\Users\<ユーザー名>\.android\advancedFeatures.ini
に設定することでした。
Android Emulatorのネット接続がおかしい場合、DNSやプロキシだけではなく、エミュレータ側のWi-Fi方式そのものが原因になっているケースもあるようです。
今回かなり遠回りしましたが、同じように
「Android Studioのエミュレータだけネットにつながらない」
という状態になった場合は、ADBで wlan0 と ip route を確認すると、原因を切り分けやすいと思います。

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